クリス・ポールの加入はクリッパーズにとって吉か凶か

トレード話が絶えなかったクリス・ポールの移籍先ですが、ついにクリッパーズに決まりました。多くのチームが欲しがるスタープレイヤーを獲得した当のクリッパーズですが、ゴードンなどの期待の若手を放出したことや、先日ビラップスを獲得したばかりだったことから、ファンの間でも評価は様々です。

では、このトレードが成功かどうかを、過去の例と比較して検討してみます。

大物ポイントガードを加えた成功例でいうと、2004年にナッシュを加えたサンズは、前年度より4割も勝率を上げました。2001年にキッドを加えたネッツも、前年度より3割も勝率を上げました。この2例は、ポイントガードの交替で成功した象徴的な例です。

この2例の共通点は、ナッシュが当時30歳、キッドが当時28歳と、両者とも全盛期であったこと。パワーフォワードに、アマレ・スタウダマイヤーやケニョン・マーティンという期待の若手がいたこと。そして、サンズもネッツも前年度の勝率が3割台という下位のチームだったことです。

今回の場合、ポールが26歳、パワーフォワードにグリフィン、クリッパーズの前年度の勝率が3割台と、過去の成功例と実に似ています。今シーズン、いきなりホームコートアドバンテージを取るくらいの結果を残す可能性も、十分考えられます。

ここでは良い情報ばかりをご紹介しましたが、当然失敗例もあります。ポイントガードを替えることは、効果の分からない薬を飲むようなもので、チームによって合う合わないがはっきり分かれます。レイカーズのような安定した成績を残してきたチームにとっては、それは危険なリスクですが、クリッパーズのような長い低迷期にあるチームにとっては、それは大いなる希望になると思います。
2011.12.16 Friday * NBAコラム * comments(4)

ロックアウトを前向きに考えてみた

ファンにとっては何のメリットもないロックアウトを、何とか前向きに考えてみました。


< NBAに入れなかった選手にチャンス >

NBA開幕が遅れるほど、他国のリーグに移籍する選手は増えるはずです。移籍希望者が増えるほど移籍条件が厳しくなるのが市場原理ですので、NBA復帰の条項なしで移籍せざるを得ない選手も増えるはずです。

そうなるとチャンスなのが、NBAにぎりぎり入れなかった選手達です。仮に、NBA再開後に復帰できない選手が各チームに2人ずついたとすると、合計で60人もの選手にチャンスが訪れる計算になります。例年ならサマーリーグに参加するのがやっとの選手にも、いきなりNBA入りのチャンスがやってくるかも知れません。

日本人選手が1人でもNBA入りできれば、私はそれだけでロックアウトを前向きに捉えることができます。


< 元NBA選手の復帰があるかも >

他国のリーグへ移籍した選手が出た影響で、今シーズンは選手層が薄くなるチームも少なくないはずです。サマーリーグで新たな人材を発掘することができなかったことも、この問題をより深刻にしています。そうなると期待されるのが、元NBA選手です。

NBA-Dリーグのアントワン・ウォーカーやトルコリーグのアレン・アイバーソンは現役ですし、シャキール・オニールやマイケル・フィンリーのような引退間もない選手も、即戦力として申し分ない存在です。ジェリー・スタックハウスにも可能性があるかも知れません。彼らに多くは期待できないでしょうが、歓迎してくれるファンもまだまだいると思います。


< アメリカで震災チャリティーゲームをするチャンス >

アメリカでは、選手のトレーニングとファンサービスを兼ねていくつか試合が行われていますので、東日本大震災のチャリティーゲームをアメリカで行っても、選手や観客は集まるのではないでしょうか。ロックアウトの影響で、大物選手も参加してくれるかも知れません。

日本側のメリットは2つあり、1つはもちろん義援金で、もう1つは当事者である日本人選手をチームに加えることができることです。デメリットは、NBA選手にかける保険料が高額ということです。震災チャリティーゲームとなれば、日本人選手にも見せ場を作ってくれるでしょうし、ここで活躍した選手には、NBA再開後に声がかかるかも知れません。日本バスケットボール協会でも世界的企業でも構わないので、どこかが計画してくれないものでしょうか。大震災の年にロックアウトがあるなんて偶然は、今後二度とないと思います。


< 意外なチームに優勝のチャンス >

シーズンが短縮された1998-1999シーズンでは、レギュラーシーズン最高勝率のスパーズが初優勝を果たしました。また、ファイナルで敗れたニックスは、第8シードから勝ち上がりました。シーズンが短縮されると、チームを作り上げるのが難しくなり、結果的に、最も勢いのあったスパーズに優勝が転がり込みました。

今シーズンも同様の傾向があるとすると、プレーオフでの実績に乏しいチームにとってはチャンスです。シーズンが短くなることを望むファンなんていないでしょうが、短くなれば短くなるほど波乱がおきやすくなると考えれば、マブス、レイカーズ、セルティックスのファン以外は、ロックアウト中でも期待感を持続できるのではないでしょうか。地力のあるブルズやサンダーはもちろん、名監督を加えたばかりのティンバーウルブスにも、チャンスがあるかも知れません。
2011.09.30 Friday * NBAコラム * comments(0)
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