2011-12 注目の選手と記録

Ray Allen (Boston Celtics)
昨シーズンは、キャリア最高のスリーポイント成功率を記録しましたが、今シーズンはその記録をも超えそうです。まだ7試合が終わったところですが、ここまで63%(26/41)という驚異的な成功率で、ホームに限定したら7割以上という冗談のような成功率を記録しています。36歳という大ベテランですが、シュートに関しては今が全盛期のようです。
 昨シーズン 16.5得点、スリーポイント成功率44.4%
 今シーズン 20.4得点、スリーポイント成功率63.4%

Kyle Lowry (Houston Rockets)
昨シーズン、Aaron Brooksの怪我を機にポジションを奪うと、そのままスターターに定着しました。以前から守備の良い選手としては評価されていましたが、昨シーズンからアウトサイドシュートが向上し、今シーズンはアシストも格段に増えました。まだ25歳と若いので、このまま成長すれば、Jason Kiddのような選手になるかも知れません。
 昨シーズン 13.5得点、4.1リバウンド、6.7アシスト
 今シーズン 15.3得点、6.2リバウンド、10.0アシスト

Andrew Bynum (Los Angeles Lakers)
開幕から4試合の出場停止で出遅れましたが、その遅れを取り戻すかのような目覚しい活躍をしています。リバウンドに関しては、Dwight HowardやKevin Loveとハイレベルなリーダー争いをしています。ただ、今シーズンはLamar Odomがいなくなった影響もあり、プレーイングタイムはキャリア最長になっていますので、やはり怪我が心配です。
 昨シーズン 11.3得点、9.4リバウンド、2.0ブロック
 今シーズン 18.8得点、15.7リバウンド、1.7ブロック

Ricky Rubio (Minnesota Timberwolves)
ベンチスタートのルーキーですが、平均アシスト数が7.4で、ランキングでも堂々の11位に位置しています。ルーキーでアシストを量産できる選手は非常に珍しく、Chris Paulでさえ平均7.8、2000年以降ではJohn Wallの平均8.3が最高です。前述の2人がルーキー時から中心選手として扱われていたことを考えると、Rubioの記録は驚異的です。
 今シーズン 9.9得点、3.9リバウンド、7.4アシスト

 ※ 今シーズンの記録は、2012年1月10日現在のものです
2012.01.10 Tuesday * NBAデータ * comments(0)

2011-12 補強に成功したチームと失敗したチーム

シカゴ・ブルズ … 補強成功
主力を残したまま、リチャード・ハミルトンを加えました。彼の得点能力はもちろん、優勝経験もブルズには大きな助けとなりそうです。1つ心配なのは、攻守のバランスです。ハミルトンとデングのどちらかをベンチスタートにした方がよさそうですが、こればかりは実際にシーズンを始めてみなければ分かりません。

インディアナ・ペイサーズ … 補強成功
獲得したのはデビッド・ウェストだけですが、ダレン・コリソン、ポール・ジョージ、ロイ・ヒバートは将来有望な若手ですので、昨年よりも確実に戦力が上がるはずです。エースのダニー・グレンジャーを筆頭に、各ポジションに有能な選手がそろいました。

ロサンゼルス・クリッパーズ … 補強成功
クリス・ポール、カロン・バトラー、チャウンシー・ビラップスが加わり、ゴードン、アミヌ、ケイマンが去りました。ポイントガードだらけという戦力バランスの悪さは未解決ですが、非常に能力の高い選手が集結しました。個人的に最も不安なのは、ビリー・デルネグロ監督の能力です。

ポートランド・トレイルブレイザーズ … 現状維持
ブランドン・ロイが引退し、アンドレ・ミラーが去りましたが、レイモンド・フェルトンとジャマール・クロフォードを獲得しました。エース引退というアクシデントがあったにも関わらず、適切なポジションに適切な選手を補強できました。グレッグ・オデンが1位指名に相応しい成長をしていたら、おそらく優勝候補の筆頭だったと思います。

マイアミ・ヒート … 現状維持
引退したイルゴウスカス以外に目立った戦力ダウンはなく、シェーン・バティエとエディー・カリーが加わりました。バティエは良い選手ですが、必要なのはここではありません。カリーの全盛期は素晴らしかったですが、ここ3年はほとんどプレーしていません。結局の所、去年と同レベルの戦力です。今シーズンは、チームとしてどれだけ熟成できるかにかかってきそうです。

ダラス・マーベリクス … 補強失敗
タイソン・チャンドラーが去って、ラマー・オドムが加入しました。2人の能力だけを比べれば、決して戦力ダウンとはいえないのですが、ノビツキーとオドムのインサイドでは、ディフェンスに怖さがありません。ヘイウッドには、今まで以上の奮起が求められます。
また、カロン・バトラーが去って、ビンス・カーターが加わりました。二人のポジションは異なりますが、SFにはマリオンがいて、テリーは本来PGなので、名将カーライルなら上手く起用できると思います。

ロサンゼルス・レイカーズ … 補強失敗
ラマー・オドムがマーベリクスに移籍しました。オドムは、怪我しがちなバイナムや、昨年のプレーオフで不甲斐なかったガソールと違い、常に安定した結果を残してきたので、その穴埋めは容易ではありません。新加入のトロイ・マーフィーやジョシュ・マクロバーツに期待がかかります。

ニューヨーク・ニックス … 判定不能
チャウンシー・ビラップスが去り、タイソン・チャンドラーが加わりました。ビラップスを失いはしましたが、ファイナルでも大活躍した有能なビッグマンを獲得できたことは、大成功といえます。心配されるガードは、トニー・ダグラスとランドリー・フィールズという若い2人になりそうです。ベンチにはベテランのビビーもいますので、ゲームを壊すようなことはなさそうです。
それでも補強の成否を「判定不能」としたのは、ラン&ガンを得意とするマイク・ダントーニと現在の戦力が正反対だからです。この選手達でラン&ガンが成功するか疑問ですし、ダントーニにはシャキール・オニールでさえ生かせなかった過去があるので、ハーフコートも不安です。
2011.12.22 Thursday * NBAコラム * comments(3)

クリス・ポールの加入はクリッパーズにとって吉か凶か

トレード話が絶えなかったクリス・ポールの移籍先ですが、ついにクリッパーズに決まりました。多くのチームが欲しがるスタープレイヤーを獲得した当のクリッパーズですが、ゴードンなどの期待の若手を放出したことや、先日ビラップスを獲得したばかりだったことから、ファンの間でも評価は様々です。

では、このトレードが成功かどうかを、過去の例と比較して検討してみます。

大物ポイントガードを加えた成功例でいうと、2004年にナッシュを加えたサンズは、前年度より4割も勝率を上げました。2001年にキッドを加えたネッツも、前年度より3割も勝率を上げました。この2例は、ポイントガードの交替で成功した象徴的な例です。

この2例の共通点は、ナッシュが当時30歳、キッドが当時28歳と、両者とも全盛期であったこと。パワーフォワードに、アマレ・スタウダマイヤーやケニョン・マーティンという期待の若手がいたこと。そして、サンズもネッツも前年度の勝率が3割台という下位のチームだったことです。

今回の場合、ポールが26歳、パワーフォワードにグリフィン、クリッパーズの前年度の勝率が3割台と、過去の成功例と実に似ています。今シーズン、いきなりホームコートアドバンテージを取るくらいの結果を残す可能性も、十分考えられます。

ここでは良い情報ばかりをご紹介しましたが、当然失敗例もあります。ポイントガードを替えることは、効果の分からない薬を飲むようなもので、チームによって合う合わないがはっきり分かれます。レイカーズのような安定した成績を残してきたチームにとっては、それは危険なリスクですが、クリッパーズのような長い低迷期にあるチームにとっては、それは大いなる希望になると思います。
2011.12.16 Friday * NBAコラム * comments(4)
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